日本では東京の「東京レインボープライド」をはじめ、各地域で、 LGBTをはじめとするセクシュアル・マイノリティ(性的少数者)への理解を呼びかけるイベントが行われています。
そのようなイベントに名だたる企業が協賛をしたり、ブース出展をして「ダイバーシティ(多様性)を尊重している」ことをPRしており、当社においてもここ数年でLGBT/ダイバーシティ研修の依頼を多く寄せられるようになりました。
なぜそのような事が起きているのでしょうか。
LGBTの無理解は人材流出の可能性
当事者の相談窓口にはLGBT当事者から「職場で差別的な言動があり、働きづらい」という相談があったり、「職場でLGBTに関する差別的な言動がある」と回答したLGBT当事者は約7割いるということがある調査で分かっています。
例えば、以下、LGBTの差別にあたる事例をご紹介させて頂きます。
LGBTのタレントに関して「気持ち悪い」「私の友達がレズだったらショックかも(笑)」とみんなで笑いの対象にする。
「お前、(頬に手を持ってくるポーズを取りながら)ひょっとしてこっちなんじゃない」と会話の中で話をする。
「なんで結婚しないの?」と何度も聞く。
「あの人、オネエっぽいよね」と噂をする。
「うちの職場にはLGBTなんて存在しない」と存在自体を否定する。
このような事例をお話すると「心当たりがない」と言っていた方も、「職場の中でこのような会話は頻繁にある」と話される方が多数いらっしゃいます。
これは決して、直接本人に向けられたものではなく決して当事者に向けられたものではなかったとしても、当事者からしてみると「居心地が悪い」「上司が言っているのを聞いてショックだった」「絶対にカミングアウトが出来ない」という感情を抱きます。
また、例えば、そのような話をしていなかったにしても、一緒になって笑っている人が多いと、「うちの会社は理解がない会社なんだ」と思いを頂くようになります。
その一方でここ数年でLGBT/ダイバーシティの取り組みを積極的に取り組む企業も増えてきているため、差別的な発言を放置している企業は教育をしてきた人材が外部へ流出していく可能性もあり、企業にとって生産性にも繋がってくることなので放置しておくことは出来ない話です。
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